つるくったるVAPEポエムブログ

bro達はVAPEを、愛してやまないだろ!?映画やなんかもだろ!?

RINN,薫香 / I4U.



【RINN】

VG:PG / 55:45

梨·日本酒·etc








怪物。

このリキッドは、そう、怪物。

どうにもならない。

浮世で暮らすベイパー達の、なんと様々なイメージを喚起してきたことだろうか。

それに堪えうる力を充分に備えるリキッドである。

日々失う人間性を取り戻そうとするように、

何かを思い出すため忘れるように。

或いは、忘れられるものを取り戻すように。

パフを繰り返す指が踊り出すニュアンス。

声の大きな人間のアプローチと、人生のストローク。

娑婆で修羅場な我ら哀しや、嗚呼。














bro達はもうRINNを試したかい?

このリキッドが発売されてから、結構時が経ちましたよね。

正直、今更超売れっ子リキッドのRINNのレビューだなんて、お前はなんと間の悪い人間なのだと自分に思わずにはいられない。

それはまるで、元カノにいきなり連絡する気色の悪いそれに似ている。

ワンチャンなんてねえんだよ。

お前の中で美化された想い出なんか、彼女に全く関係ない。



それでも聞いてくれ、bro達よ。

固まったり萎んだりしながらでいい。

元カノに連絡取ってもいい。

いやそれだけはやっぱりダメだ。

僕はRINNで人間がダメになったんだ。

この失われた人間性を取り戻せるのはやはりRINNだけであり、

僕は未だ、娑婆で不発の亡者のままなのだ。

自分の中の見たくない自分に、向き合う覚悟を。

他人の中の見たくない誰かに、向き合う覚悟を。

淫乱な人生の報いだ。

INORANはギタリストだ。

そしてこれはRINNのレビューだ。







暖めに暖めてきたRINNのレビュー。

少し時を逸したようにも思うが、

良かったら最後まで読んで欲しい。

これを読んだbro達の人間性が、

どうか少しでも失われますように。

もっとボロボロになろうぜ。

娑婆なんて修羅場で丁度いいぜ。

淫乱に生きようぜ。

恐いならRINNを吸おうぜ。





いらんことばかり書いてないで、そろそろ具体的な事を書こう。

以下は僕が感じているRINNのアレだ。




◆フレーバーについて


RINNをRINNたらしめる、この日本酒の芳醇な香りと甘さ。

麹の嫋やかさがよく表現されていて電波がブレるぜ。

コレが梨を柔らかく包んで、輪郭を際立たせる。

若作りも背伸びもない、素晴らしきこの完成度。

それはまるで久保田早紀の『異邦人』。

哀しさと希望が交互に訪れ、

吸えば「私を置き去りに過ぎてゆく白い朝」という異邦人の歌詞がよくわかるぜbro.




ベイプのリキッドには、様々なタイプがありますね。

例えば布袋寅泰の『スリル』みたいなリキッド、

BEN·E·KINGの『STAND BY ME』みたいなリキッド(僕のなかでこれはvagabondのサントリーニサンライズだったり)、



で、RINNは僕のなかでは、

久保田早紀の『異邦人』みたいなイメージなんです。

ユーミンの『hello,my friend』もかな。

“哀しみなき人生に幸福なし”とでもいいましょうか。




実は僕は当初、このリキッドが吸えなかったんです。

梨の部分は美味しいなと思ったのですが、下戸な自分にはこの日本酒の香りがネックでした。


そしてそれからしばらく後。

とあるタイミングで改めてテイスティングしたところ、

それまで見えていた世界とは違っていました。

何故なのかはわかりません。

それこそ、異邦人にでもなった気持ちで一杯でした。

そして静かに崩れ失われた人間性。

嗚呼、幸せ、なんて幸せ。

お前だけはいつも笑顔でいてくれ。




そして、

「これはジェネシスだ」

そう感じました。

以来、RINNはジェネシス一択です。




このRINN、フルーツ系と括るのは少々憚られますね。

etcな部分は有るようですが、飽くまでメインは日本酒と梨。

I4Uが体現した梨の心得は本当に素晴らしい。

少なくとも僕のベイプ人生で、ここまで梨が活きているリキッドはありませんでした。

ギュッと来ます、瑞々しく素直な梨が。

僕らがずっと心待ちにしていた梨は、ここにありました。



そして梨だけでなく、やはり日本酒。

ベイプを初めて吸った友達にたまたまRINNも試してもらったのですが、

あまりの再限度に彼も人間性を失ったようです。


最初は「なんで日本酒いるんだよ、梨だけにしてくれよ」と鼻垂れ小僧をかましていたのですが、

これはやはり鼻垂れ。腐れ小僧の頬染め地獄。

RINNはこの日本酒がなくてはなりません。

これがなくては、侍が竹光を帯刀するようなもの。

梨の存在に対し、日本酒のふくよかで嫋やかな香りの寄り添い方が、非常に日本的なアプローチなのです。

着物の襟抜きから覗く項の美しさがとても素敵なのとよく似ていて、

それは深く我々のDNAに染み渡ります。


他を悪く言うつもりは毛頭ありませんし、そもそもコンセプトが各メーカーで全く違うので比べるわけでもないのですが、


こういうリキッドを作れるのは、

世界でI4Uだけかもしれない。

僕はそう思う。




僕は下戸なので基本的にアルコール系のリキッドはダメなのですが、

MKlabのブランデーマキアート、そしてI4UのRINNだけは別。

率直に言って、天才なんだろうな。

またひとつ、人間性が失われました。



フレーバーテキストは、梨・日本酒・etc..

しかし残念ながら、僕にはetcが全く解らない。

I4Uさんのことだから、きっとステキなetcがあるのだろう。

だけど、そんなに多くの何かがあるわけでもなさそうではある。


I4Uさんがフレーバーテキストをフルオープンしないのには、恐らく理由があるのだろう。

複雑に繊細に作ってはあるが、

きっと、

“難しい顔をしながら味わって欲しい”わけではないんだろうなというのが僕の見解である。



そう、だからそれでいい。

わからなくていい。

迷子になる時は堂々と迷いたい。

邪推は無粋。

RINNとは、そういうリキッド。

I4Uとは、そういうブランド。

ドン·コルレオーネはマーロン・ブランド。

肺に名残る不可思議に思い切り彷徨えばいい。

罪悪感とは幸福だ。












ここまで読んでくれたbro,ありがとう。

実はまだまだ続くのだ。

そう、薫香。

今回はコレも一緒にレビューだ。

I4Uへの愛の強さが僕をそうさせたのだ。

愛しすぎるというのも罪なのだ。

それはいつまでも少女の想い出でいたかった男の無作法な憧れのようなものだ。



実は薫香のレビューも、メチャクチャ暖めてきた。

そしたらなんと、僕の暮らす名古屋が誇るDr.vaporが、I4Uリキッドの取り扱い開始になったではないか。

これは本当に嬉しかった。

いつかそうなったらいいなと願っていた事が実現され、

これはもう豪華二本立てで公開するしかねえなと、チンチンを振り回しながらそう思ったのである。

右回りのチンなのか左回りのチンなのか、どちらに振り回したのか気になるかもしれないな、bro達よ。

ああそうだ、その通りだ。

それは心地のよい方だ、是非試してみてくれ。

大事なのはハートだ。

ハートのないチンチンは、旅をしないカラスの目付きのようになる。


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【薫香-くんこう-】

PG:VG / 40:60

60ml

梅·ベルガモット·アブサン·灰タバコ·ミント




以前、情熱のままに当blogにてレビューしたI4UのVANITAS、

そして『 』というリキッドがある。


VANITAS

https://yumeji-wareme.muragon.com/entry/32.html


『 』

https://yumeji-wareme.muragon.com/entry/30.html


僕はあの時、

「VANITASと『 』は対のようなリキッド」と表現させてもらったのだが、

薫香を吸って、わかった。

本家のテキストにもある通り、あれらは薫香の流れを組んでいたのだなと。

あの時はまだ薫香を試していなかった為、御容赦願いたい。




そして、満を持して薫香のレビュー。

まあ結論から言うと、これもえげつない完成度である。

世の中に灰タバコ系のリキッドは数あれど、こんなに繊細なタッチの灰タバコニュアンスリキッドはあるだろうか。

小躍りする星達や月を全て詰め込んだ夜でさえ、こうはなれない。

怪しい夜空は身体を反らせる恋人たちを見ているだけだ。




灰タバコのアプローチではあるが、メインはそこにあるわけではないように思う。

むしろ、他のフレーバーと上手く絡み合っている状態こそが、薫香らしさであろう。



吸えば吸うほど、なるほどこれは確かにVANITASや『 』に通ずるものであるというのがよくわかる。

しかし当たり前の事だが、三者はそれぞれ全く毛色が違う。

手前味噌だが、VANITASと『 』については、上のURLから参考にして頂けたらと思う。



しかしまあ、

この梅の当たりの柔らかさよ、ほんとにもう。

まるで気まぐれた猫の寄り添い方みたいだ。


そしてそこへ、何度も生まれ変わったようなアブサンやベルガモットが絡む。

生まれ変わりの痛みを知る彼らは、梅を決して独りぼっちにはさせない。

娑婆だ浮世だとそわそわする僕らは、彼らに薫香のイロハを学ぶ仕組みだ。


梅の柔らかな酸味と甘味を、敢えて一度難解にさせ、

灰のタバコで落ちつきそうな所へ、最後にほのかなミントを寄り添わせることにI4Uは成功している。

薫香のミントはマストピースであり、淡く震えるミストをキュッと引き締める。

しかし決して強いミントではなく、浮き足立ちそうな他のフレーバー達を束ねる役割に終始している。



薫香のようなタイプのリキッドも、

ともすれば何かと「ここはこのフレーバーだな、そしてここはこれで···」と詮索したくなるものだ。

このテーマは上のRINNでも触れたが、やはりベイパーの性である。

レビューを書くために自分なりになるべく言語化はしているが、

RINNも薫香も、

書ききれずわからないフレーバーがあったとしても、むしろそれが面白いと感じている。


確かにI4Uリキッドは全体的に、非常に繊細で、尚且つ複雑に仕上がっているリキッドが多い。

日本のリキッドメーカーとしては珍しいタイプだと思うが、決して突き放されるような感覚はひとつもない。

気難しさもない。

だから「テキストにあるこのフレーバーがわからない」とナイーブになる必要もないのではないだろうか。


むしろ「複雑に繊細に作ってはあるけれど、皆さんに楽しんでもらいたいのは、あくまでもvape。感じるままで居て欲しい。」という温かく柔らかなメッセージ性を、僕は感じている。


RINNも薫香も、どちらもメチャクチャ美味しいよ。





いかがだっただろうか。

今回は、今までで一番長いレビューになってしまったのではないだろうか。

自分がどんな環境で吸っているだとかの詳細は省いたが、

まあbroには必要もないだろう。

bro達はベイプの亡者だ、しかも重度の。

人間性など、とうに失われているのだ。

それに気付かぬままでいる、それがベイプの楽しさだ。


I4Uのリキッド達もそうだ。

気付かぬうちに辿り着いた各々のビルドで良いのだ。

僕はジェネシスが好きだが、正常位も好きなのだ。

そこはbro達も同じだろう?